前回の記事で断熱・遮熱Low-Eが違うとどのくらい暖房費が変わるのかを試算してみたのですが、すべての窓を遮熱Low-Eにした場合冷房負荷とすべての窓を断熱Low-Eにした場合の差額についても同じ要領で計算してみました。
前回の記事
夏の冷房負荷の計算
南面の日射取得
夏の南面の日射量は下記を参考にしています。

熱対策やっかいな屋根 高反射塗料などで多層防衛
今年の夏も関西地方を中心に猛暑が続いた。できれば、暑さから解放されて涼しい家で過ごしたいものだが、省エネに詳しい東京大学大学院准教授の前真之氏は、「夏偏重の省エネ対策」を疑問視する。南面の日射遮蔽をやりすぎると、冬に日射取得ができなくなる。設計時の判断が重要になる。今回は、住宅内への侵入熱の大物である「日射」の遮蔽につ...
では南面の日射取得を計算してみましょう。
夏至の一番日射が一番強い時間の日射量は200kWです。

こうやってデータで見ると夏の南面って全然日が入らないのですね。
そして夏は東西の窓の日射の影響度が高いことが分かります。
「ホントは安いエコハウス」の松尾先生が南面だけ窓を大きくしてそれ以外の窓は小さく取るように言っていた意味が分かりますね…
遮熱タイプ ブルー | 200W×11㎡×0.4=0.88kW |
断熱タイプ ブルー | 200W×11㎡×0.45=0.99kW |
断熱タイプ ニュートラル | 200W×11㎡×0.62=1.36kW |
遮熱タイプと断熱タイプの差は0.11kWになります。
冷房費の計算
前回の記事と同じく、今のエアコンの場合一番安いタイプでもエネルギー効率が5はあるので5とします。
日照時間は7時間とします。

電気料金21円/1kW×0.11kW÷5(エネルギー効率)×7時間=約3.2円/1日当たり
冷房を使うのは7月~9月の3ヶ月程度として1年分の電気代も出してみましょう。
3.2×30日×3ヶ月分=288円
断熱Low-Eと遮熱Low-Eの光熱費の差額
こちらの記事で冬に必要な暖房費は1,320円と計算しています。
1,320-288=1,032円

みさ
やっぱあんまり変わらない…w
まとめ
前回の記事を書いてるときに冬至・夏至・春分・秋分の日射取得がわかる図を見て、冷房負荷についても割り出せるんじゃと思ってやってみました。
安いだろうとは思ってたんですけど、南面だけの比較になっているからというのはありますが予想以上に安かったですね…
すべて断熱サッシだった場合の冷房費もこちらの記事で計算してみました↓
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