こんにちは。みさみさです!
今回は湊かなえ原作の映画「母性」について書いていきたいと思います。

今回は湊かなえ原作:映画「母性」についての記事です!
- 湊かなえさんの小説が好き
- ミステリーが好き
- 湊かなえさん原作の映画をよく見る
- 映画「母性」に興味がある
- 映画「母性」ってどんな話なのか知りたい
- 映画「母性」についての考察が見たい

Amazonプライムで見放題になっていた「母性」を初めて見てみたよ!

湊かなえさんの「母性」は軽めのイヤミスで見やすいけど難しい部分もあるね
みなさん湊かなえの「母性」見ましたか?
戸田恵梨香と永野芽郁が母娘の歪んだ愛を演じる、2022年公開のミステリー映画「母性」
実はこの「母性」湊かなえが「これが書けたら作家を辞めてもいい」と語った作品なんです!
母と娘の食い違う視点、衝撃のラストが「母性って何?」を考えさせる作品となってます。このブログを書いている2025年の5月時点でAmazonプライムで配信中ですが、廣木隆一監督の映像美もすごい!
今回は、湊かなえ原作「母性」のあらすじ、概要、見どころをガッツリ紹介。戸田&永野の演技、大地真央の怪演、最後ミステリーの謎に「えっマジ?」となった私が魅力を解説、正直な感想も書いていきます!!
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映画「母性」
2022年 115分
- 映画「母性」の概要、あらすじ
- 映画「母性」の出演者について
- 映画「母性」を見た感想・見どころ
- 映画「母性」についての考察
概要
湊かなえのベストセラー「母性」(累計120万部)を映画化した2022年公開のサスペンス・ミステリー。
母性を持てない母・ルミ子(戸田恵梨香)と、愛を求める娘・清佳(永野芽郁)が、ある事件を異なる視点で描く。廣木隆一監督、大地真央、高畑淳子が脇を固める。上映時間115分、東京国際映画祭で話題に。湊かなえらしいイヤミス感と「母娘の愛の呪い」が魅力。2023年4月にBlu-ray&DVD発売、Amazonプライムで配信中。
- 原作:湊かなえ
- 監督:廣木隆一
- 脚本:堀泉杏
- 音楽:コトリンゴ
- 主題歌:JUJU「花」
あらすじ
女子高生首にロープを巻いた状態で発見され、事故か自殺か他殺か謎に包まれる。母は「愛情たっぷりに育てた」と語るが・・・
母・ルミ子(戸田恵梨香)と娘・清佳(永野芽郁)の回想が食い違い、母娘の歪んだ愛が明らかに。物語は衝撃のラストに続いていく。
登場人物・キャスト
田所ルミ子/戸田恵梨香
実の母を愛している。
母に喜んでもらい、褒めてもらえることだけが幸せだと思っている。
- 生年月日:1988年8月17日生まれ
- 出身地:兵庫県神戸市灘区
- 身長:164センチ
- 血液型:AB型
- 野ブタ。をプロデュース
- コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-シリーズ
- 流星の絆
- BOSSシリーズ
- デスノートシリーズ
and more
田所清佳/永野芽郁
母からの愛を求め愛されたいと願っているが、母親の愛が自分に向いていないことに気がついている。
- 生年月日:1999年9月24日生まれ
- 出身地:東京都西東京市
- 身長:163センチ
- 血液型:AB型
- いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
- こえ恋
- 僕たちがやりました
- 半分、青い。
- 3年A組 -今から皆さんは、人質です-
- 君が心をくれたから
and more
その他の登場人物・キャスト
露木華恵/大地真央
ルミ子の実母。娘のルミ子や孫の清佳に対して、無償の愛を注いでいる。
ルミ子の義母/高畑淳子
ルミ子に対して辛く当たるが実の娘には甘い
田所哲史/三浦誠己
ルミ子の夫だがあまりルミ子に関心がない
田所律子/山下リオ
ルミ子の義理の妹。
感想・見どころ
※若干のネタバレ含みます!!
映画「母性」見終わりました。
個人的にちょっと難解な部分もありましたがおもしろかったです。
湊かなえ作品にしてはイヤミス具合はそんなに高くないような気がしますが、他の部分で「嫌な気分」というか「ホラー要素」は感じましたね・・そこについては後ほど詳しく書いていきます。
では、ここから実際に映画「母性」を見終わっての感想を、若干のネタバレを含んで書いていきます。いくつかの見どころポイント、個人的に気になったポイントも書いていきます!!
戸田恵梨香の怖すぎる演技
戸田恵梨香が演じるルミ子は、母性を持てない母としての恐怖と脆さを体現。
表面上は愛情深い母親を装いつつ、目の奥に潜む冷たさや不安定さにゾッとしちゃいました・・・
特に火災のシーンではルミ子の感情が爆発。叫び声と狂気的な表情に圧倒・・
朝ドラ「スカーレット」や「コード・ブルー」で見せた温かみとは真逆の、鬼気迫る演技はまさに怪演そのもの!ルミ子の母(大地真央)への病的執着を微妙な顔の筋肉の動きや震える声で表現し、ルミ子の内面の闇に引き込まれるような感覚になりました。
湊かなえが「戸田さんの演技に震えた」と絶賛したのも納得。さまざまな映画レビューでも「戸田恵梨香の怖さがすごい」と高評価がたくさんありました。ミステリー映画の緊張感を一気に高める演技は、配信で何度も観返したくなしました!
- 妊娠したときに言った言葉
- お弁当箱をわざと落とすシーン
- 最後の「怖がらなくていいのよ」のシーン
ちなみに、こわかったシーンはたくさんあるんですが、私が印象に残った3つはこれ。
まず最初の「妊娠したときに言った言葉」ですが、はじめての妊娠に対しての恐怖心について出てきた言葉で「自分の血や肉を奪いながら成長して体を突き破って出て来るのがこわい‥」というもの・・
確かにそうかもしれないけど・・
そんな表現になるか???ってガクブルしましたよね・・・
お母さんの体から栄養をもらうのは確かだし、表現的に怖いだけで「その通り」なんですが、そういった発想になること自体にびっくり。「自分の栄養を与える」じゃなくてあかちゃんが「奪う」って発想、おそろしくないですか?
そして次にこわかったのがお弁当箱をわざと落とすシーン。
幼少期の清佳が、ルミ子の実母に「キティちゃんの刺繍がいい」とおねだりするんですが、それを見ていたルミ子が持っていたお弁当箱を「わざと」落として拾うのを手伝いに来た清佳にキティちゃんじゃなく小鳥にするよう強要するんですよ・・・
なぜなら小鳥は実母のオリジナルで、「キティちゃん」にすると実母の気持ちを踏みにじることになるから・・
キティちゃんぐらいいいやないかーい!!
ってなりましたよね(笑)
でも実際の場面はこんな「笑」なんて出せないようなおそろしいシーンになってますのでご注意ください。
空気を読んで「やっぱり小鳥がいいかもしれない」っていうおさない清佳・・可哀想過ぎるなって胸が締め付けられましたね・・
そして最後の「怖がらなくていいのよ」のシーン。
怖がらなくていいのよ・・・
いやいや怖いですって!!!
これはもう震えました。反則です。戸田恵梨香さんの表情がもう、普通の精神状態じゃない感じが伝わってきて、さらには自分も昔実母に言われた「怖がらなくていいのよ」をこのタイミングで娘に言うか?となりました。
そもそも、妊娠の報告をしてきた娘に言うのはまず「おめでとう」なんじゃないですかね・・それがない上にこれなんで背筋がツンドラになりました。みなさんにもぜひこのツンドラを体験してほしいです。文章だけではわからないと思いますので。
注意:「怖がらなくていいのよ」はもともと初めての妊娠をしたルミ子に対して実母が言った言葉で同じことを清佳にも言っている
食い違う視点のミステリー構成
湊かなえお得意の「藪の中」形式で、母と娘の視点が交錯。ルミ子の母への依存や清佳の絶望が徐々に明らかになり、ラストの真実が超衝撃的でした!
- 母の真実
- 娘の真実
- 母と娘の真実
最初は戸田恵梨香が演じるルミ子の母親視点からはじまり、娘の清佳視点、最後に答え合わせ的にふたりの視点で構成されてます。
母親の視点と娘の視点が違っている・・・
見出しでも書きましたが、母子の視点が「食い違っている」んです。それも真逆な行為で・・
ここも場面についてはネタバレしないでおきますが、見たら驚愕すると同時に戸田恵梨香さんの演技とルミ子の狂気っぷりに震えること間違いなしです。
大地真央と高畑淳子の豪華脇役
映画「母性」では、大地真央(ルミ子の母)と高畑淳子(義母)の怪演が母娘の歪みをより強調してるんです。
- 大地真央(ルミ子の母)
- 高畑淳子(義母)
どちらも誰かの「母」なんですが、もう真逆な感じの2人なんですよね(笑)
ルミ子の母は「世の中に本当にこんな一点の曇りもない人間がいるのだろうか?」と思うくらいに、理想的で素晴らしい人なんです。もう真っ白な感じで。
そして義母役に高畑淳子さんは「典型的な意地悪姑」で、もう清清しいくらいに感じ悪いです(笑)
ルミ子の実母もちょっとこわい
ココだけの話、私はルミ子の実母もまあまあこわかったです・・・
「え、なんで?」と思われるのも承知なんですが、あんな人いますかね???
全てにおいて間違いもおかさなそうだし、黒い部分も一切なさそうなんですけど、逆に怖いんですよ・・どういう育て方されたらあんな大人になるのでしょう?と思いながら見てました。
同じ思いの人がいると嬉しいんですが、人間離れしてるんですよね。
まあ、もしかしたら「ルミ子視点」で見たお母様で実際は違ったりするのかも。
ネタバレ有り。衝撃のラスト
さて、ここまで感想メインで書いてきましたが最後に「ネタバレ有り」で衝撃のラストについて書いていきたいと思います。
※ここから先ネタバレ有りです!!
ルミ子が「さらにおかしくなった」きっかけが、愛していた「実母の死」なんですが、映画の後半に行くまでは「火災で家具の下敷きになり逃げ切れず亡くなった」と思われてました。
が、実は真相は「自ら命を断っていた」だったんです。
「なぜ?」
ルミ子は実の娘と実母を天秤にかけ、火災から「実母」だけを助けようとしていたんです・・
自分がお腹を痛めて産んだ娘を見捨ててです。そんなルミ子を見た大地真央さん演じる実母が、「私がいなければ娘の清佳を助けるだろう・・」と最終手段に出たわけです。
実際実母の願い通りになったわけですが、そこからはあからさまに清佳に対して冷たくなったりひどいことを言ったりするようになしました。
女には2種類「母」と「娘」
映画の後半でこんな言葉が出てきます。
女には2種類しかなくて、その内訳は「母」と「娘」なんだそう・・
ルミ子は永遠「誰かの娘」でいたかった人。
母親にはなれず「母性」もなかったのでしょう・・
母性とは、もともと備わっているものではない
そしてこんな感じの言葉もありました。
「母性とは、もともと備わっているものではない」
女性の場合、よく「母性本能が〜」なんて言われがちですが、そもそもなぜ最初から備わっていると勘違いしていたのか?ってことなんですよね。
生まれてから母親になるまでに経験した色々なことや、後付の教育によって「母性」というものが備わって行くのでは?と。
なので、その「母性」がまったくない、もしくはわからない、という人がいてもおかしくはないんです。実際に今で言う「毒親」なんて呼ばれている親もたくさんいますし・・
そういった人たちはおそらく「娘」タイプの女性なのかもな〜なんて思いながら見ていたラスト付近。
ルミ子は義母の「娘」であろうと必死だった
寝たきりになった義母を甲斐甲斐しくお世話するルミ子。
普通にみたら「なんてよくできたお嫁さんなの」となるんでしょうが、ルミ子の場合は「誰かの娘でいたい」だけなので、狂気でしかありませんでした・・・
とにかく戸田恵梨香さんがおそろしい、イヤミスと言うよりホラー気質を感じた映画でした。
まとめ
湊かなえ原作の映画「母性」について、見どころポイントからネタバレ有りの感想まで色々と書いてきましたがいかがでしたでしょうか。
- 戸田恵梨香の怖すぎる演技
- 食い違う視点のミステリー構成
- 大地真央と高畑淳子の豪華脇役
- 驚愕のラスト
後半ラスト付近まではイヤミス感はそこまでなく淡々と進んで行く感じがありますので、もしかしたら賛否両論になるかもしれないですね。
まだ見てない人も「母性」について考えてみませんか?ぜひチェックしてみてくださいね!
